LANDSAT(ランドサット)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)などが打ち上げている地球観測衛星です。複数の波長における光学観測により、地球環境を観測することを目的としています。
1972年に1号機が打ち上げられて以来、7号機まで打ち上げられており、非常に多くの画像を撮影してきました。それらの画像は、一般科学のみならず、農業や都市計画、安全保障分野にまで活用されており、2009年には米国地質調査所(USGS)が無償提供を開始しています。
また、衛星データの解析には、フリーソフトウェアツール(Grass、Multispec等)が利用可能になっています。
このLANDSATデータの無償提供ホームページ、データ入手方法、および富山湾周辺の解析事例は、以下の「LANDSAT解析マニュアル」から参照できます。
「LANDSAT解析マニュアル」には、LANDSATデータ入手方法、および解析手順が解析事例とともにまとめられています。
◇LANDSATデータ解析マニュアル
近年の海岸漂着ゴミ、沿岸域の生物多様性の消失等をはじめとし、 陸域における人間活動の影響による海洋環境問題が顕在化しており、 海洋環境モニタリングのためにも陸域における土地利用、 土地被覆状況の変化を定量的かつ客観的に把握する必要があり、 リモートセンシングの利用が期待されている。 その一例として、富山湾周辺のLANDSATデータの2時期(1972年及び2000年)を使い、 土地被覆の経年変化が抽出され、富山湾の環境変化の要因の把握への利用性が示されています。
図1. LANDSAT衛星データ(撮影日:1972/10/5) による教師付き土地被覆分類結果 |
図2. LANDSAT衛星データ(撮影日:2000/10/5) による教師付き土地被覆分類結果 |
1972年 | 2000年 | 増減 (1972年を基準) |
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水域(km2) | 975.55 | 905.72 | -69.83 |
田(km2) | 349.19 | 262.37 | -86.82 |
都市(km2) | 218.08 | 445.27 | 227.18 |
畑(km2) | 29.67 | 12.13 | -17.54 |
ゴルフ場(km2) | 0.00 | 5.68 | 5.68 |
荒地(裸地)(km2) | 3.24 | 3.44 | 0.20 |
広葉樹林(km2) | 248.35 | 98.35 | -150.00 |
針葉樹林(km2) | 143.82 | 207.24 | 63.42 |
その他(雲域)(km2) | 0.00 | 26.10 | 26.10 |
Total(km2) | 1967.90 | 1966.29 | -1.61 |